ザ・ライフ・オブ・ワタシ

平凡の中の華やかを

4月26日

 朝、祖母に頭を蹴られて起きた。古くて狭い家だからなのかとても不思議な構造をしていて、ベランダに洗濯物を干しに行くのに自分の布団を跨いで通過する必要がある。正直言って『大改造!!劇的ビフォーアフター』で見た家の方がマシな時もあった気がする。

 まだ留学先の課題に追われている。アカデミックライティングの講義の課題は2500単語のレポートとそれを書くにあたってのワークブックだったのだけど、ついレポートを先に終わらせてしまい、もはや目的もなく退屈なワークブックを少しずつ進める羽目になってしまった。昔から中身をすっ飛ばしてしまう性格。説明書を読まずに電化製品を立ち上げてしまったりとか。自分の直したいところの一つ。

 課題の合間に江國香織の「つめたいよるに」を広げる。たった200頁の文庫本に21もの短編が収録されているので一話ごとが非常に短い。第一話目の「デューク」が2月に亡くなった愛犬と重なる。「だから江國香織が好きなんだ」と言いたくなる素敵な短編。今の自分には少しだけ重すぎる内容だったので、第二話以降は明日読もうと思う。

 昼食にサンドイッチを食べながら録画していた「SONGS 鬼束ちひろ」を観る。彼女の感性の繊細さゆえの苦労みたいなもの、自分には全くないなと思う。図太い性格なので傷つくことも少なければ、自覚なく人を傷つけていることもしばしばあるし、遅すぎるときに気づいて後悔することがある。「人の気持ちを考えなさい」「行動する前に考えなさい」子どもの頃から口を酸っぱくして言われていることだけど、21歳になった自分でも完全にはなかなかできないよなあと思う。20周年イヤー最初の楽曲「書きかけの手紙」は決して順風満帆でなかった人生を駆け抜けてきた彼女にしか書けない歌詞で、他の楽曲とは違って直接的で正直な言葉が心に刺さる。「書きかけの手紙」以前と以降で彼女のスタイルが変わっていくのかも気になるな。中学生、高校生の頃の自分がこの曲を知っていたら相当救われたのだろうなと思う。見ていて心配になるときもある彼女だけど、これからも応援していきたい。

 またワークブックをちまちまと進めながら、Apple Musicで音楽を聴く。最近はKacy Hillの6月発売予定のアルバム『Is It Selfish If We Talk About Me Again』からのシングルがどれも気に入っている。

 

 モデル業もこなしているだけあってビジュアル面にもかなり拘っているようで、ジャケットやMV、グッズまでどれもが可愛くておしゃれ。ヒップホップ界との繋がりも多くて、前作のプロデューサーはKanye West。すごい。

 夕方ごろに『ナインティナイン岡村隆史のオールナイトニッポン』での発言を知って悲しくなる。SNSは今ごろ大炎上だろうけど、罪を憎んで人を憎まずどころか、人を憎んで罪を憎まずなこの頃の魔女狩りのような批判の嵐にも疲れてしまった。勿論、コロナウイルス収束後の不景気時に「かわいい人が短期間でもお嬢(風俗嬢)をやる」ことを「絶対面白いこと」とした彼の発言は最悪だし批判されて然るべきものだけど、こういう意見がある種弱い立場にある男性たちの総意なのだとしたら、もはや岡村さん一人を叩けばいいものではない。

 

 夕食に豚の生姜焼きとサラダ、角麩の煮物を頂く。角麩の煮物は自分のリクエスト。角麩が東海地方だけのものということを最近知って驚いた。名古屋にとどまりたい理由の一つ、角麩。イギリスにいた頃の自炊生活がとにかく酷くてもう少し料理を覚えたい。料理ができる人からすれば「できないのではなくやらないだけ」らしいので、クックパッドを味方につけてチャレンジしてみようと思う。

 昨夜はドラマ『M 愛すべき人がいて』の放送があったこともあって、Twitterのタイムラインもドラマについてのツイートが目立った。J-Popが好きな割には浜崎あゆみはなぜかほぼスルーしてしまっているので、ドラマは観ずともせめて楽曲はこの機会に聴いてみようかと思っている。