ザ・ライフ・オブ・ワタシ

平凡の中の華やかを

GW辺りのこと

 先日、平成が終わった。5月1日は風呂のなかで迎えてしまった。

 昨年に平成天皇生前退位の意思を表明してから「平成最後」という言葉をどこかしこで聞くようになった。耳が痛くなるほど。天邪鬼な性格ゆえどこか冷めた目で見ていたが、平成の終わりが迫るにつれて落ち着かない気持ちになっていた。今まで自分が住んできた家が奪われてしまうような、不思議な気持ち。結局のところ、いざ平成が終わってしまうと、何も変わらないように思える。長いゴールデンウィークは変わらず続いていて、私は今日も自信がなくて。

 映画『ブロークバック・マウンテン』を見た。人生の一瞬の煌めきは、私たちの一生を良くも悪くも変えてしまう。誰にだって一生引きずってしまうようなことはあって、それは確かに過去の出来事ではあるけれど、あくまで現在進行形だ。何となく、中学時代に現在完了形を学んだときの、あの時間軸の図を思い浮かべる。過去の点から矢印がずーっと伸びている。

 ゴールデンウィークはアルバイトにライブに充実した10日間になった。観光案内所でアルバイトをしているのだが、ホテルや航空券の価格が急騰している影響で外国人観光客が減り、国内観光客の数が倍増した。普段よりも忙しくはあったが、アルバイト自体嫌いではないので、いつもより大変な状況を少し楽しみながら過ごせたと思う。案内所がテナントとして入っている施設の休憩所は、何だかいつもより殺伐としていた。

 10日間の連休中に3度もライブに行った。まずは3泊4日で大阪に行った際にKeishi Tanakaのライブを見た。

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 彼は楽曲のよさや歌唱力の高さも勿論なのだけど、riddim saunter時代から多くライブをこなしていることもあり、ステージ上での存在感が別格だ。人柄のよさもパフォーマンスや歌詞、そしてツアーメンバーとのやり取りに現れていて、否応なく惹かれてしまう。

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 そして小学生の頃から大好きな倉木麻衣のシンフォニックコンサートも、兵庫県で観ることができた。「尊い」という言葉があるが、自分にとってはまさに彼女がその対象だ。ステージ上に現れるだけで涙が止まらなくなるほどで、こういう存在が在ることに感謝している。初めてのシンフォニックコンサートだったのだが、今まで親しんできた楽曲が新しく生まれ変わっていて、新鮮な気持ちで観ることができた。そして、やっぱりMai-K*1は可愛い。

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 大阪から帰った翌日、次は岡崎市に移動して、リゾームライブラリー2019に行った。自分でも驚くような体力。このフェスは一昨年から継続して訪れている。ラインナップが毎回素晴らしいし、図書館のホールとスタジオでフェスをするという企画自体が興味深い。屋外には出店もあって、今回は友人とカレーを食べた。アサリとチキンのスリランカカレーというのがとても美味しかった。

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 ゴールデンウィークが明けてすぐ、ゼミの課題になっていた映画『シュレック2』を鑑賞した。ディズニー映画に対して何となく苦手意識を持っていたこともあり、ゼミ前日に焦って見ることになってしまった。観る前は「時間の無駄」くらいに思っていたのに、結局予想を遥かに超える面白い作品だった。ちょうど「カルチャー顔」論争が巻き起こっていたので、『シュレック』の持つルッキズム批判の精神がやけに響いた気がする。吹替版が字幕版の半額だったので、ダウンタウン浜田雅功藤原紀香による吹替版を観たのだが、思いのほかシュレックのキャラクターと関西弁の親和性が高くて、ゲラゲラ笑いながら観た。これからは食わず嫌いはせずに色々観たり聴いたりしたいなと思う。何事も思い込みはよくありませんね。

シュレック2 (吹替版)

シュレック2 (吹替版)

 

*1:倉木麻衣の愛称。